2008年02月06日

[book][★★★☆☆]朝倉 卓弥/雪の夜話

雪の夜話雪の夜話
著者:浅倉 卓弥
販売元:中央公論新社
発売日:2005-01-22
おすすめ度:3.5
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まず第一に、雪の描写がすごい!
この人は絶対雪国の人だ、と思ったら、案の定北海道の人でした。
雪を知らない人は「幻想的」と捕らえるかもしれませんが
雪国出身のわたしとしては「現実的」な描写でした。
超リアル。

一番印象深いのは、人間の相対量はみな同じ、ってところかも
しれません。
主人公は才能を開花させる部分と、全くダメな部分とあって
前半は才能が、後半はダメな部分が前面に押し出されてます。

完璧主義者なわたしは、全ての方面においてトップを取ろうと
思いがちで。それ故自分を追い詰めることが多々あります。
でもきっとそれはわたしの思い過ごしで、本にあるように
相対量は決まっていて、ある部分が優れていれば、他の部分は
ダメだったりするのが人なんですよね。

そしてもう一つの感想は、
人は結局、人とのつながりの中でしか生きられないのかな、ってことです。
主人公は人付き合いが苦手でしたが、雪子や妹や仕事先の人や子供たちと
つながりを持つことで、次第に社会復帰していきます。
それは、とっても想像できる光景です。

だけど。
なんだろう?
なんだかとってもひっかかる。

わたしは。
人付き合いが苦手な人が、人とつながりを持つって容易なことではないと
思っているんです。心を開いて話を聞いたり、話をしたり、
それってすごく難しい。
相手がよっぽど信頼できる人でないか、よっぽど出来た人間でない限り
かなり時間がかかるんじゃないかと思ってます。
だって所詮、相手の全てを理解することは出来ないから。
その事実をどう受け止め、受け入れるのか?それが出来て初めて
人は人とちゃんと付き合えるもの、と思っています。
その免疫が少ないのが人付き合いが苦手な人。

相手が常に自分のことを考えてくれて、常に最善を尽くしてくれる
そんな環境、現実には難しいですよね?
posted by gako at 14:17| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | book | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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