正直、アメリカでこの映画が作られたことに驚いた。
原作者は日本人だということだが、それにしても
アメリカ批判ともとれる内容をよく映画化できたな、というのが率直なところ。
話の大筋が、天皇の罪をどうするか、という部分に絞られているからだろうか。
日本が敗戦を認めた後の出来事だから、だろうか。
しかし「我々の戦術はアメリカを参考にしただけだ」という趣旨の言葉、
アメリカ人にはどう聞こえたのだろうか。
日本人からしてみれば、天皇に罰を与えるなど、とんでもない。
でも他国からすれば、単にこの戦争の首謀者を特定し、裁判にかけるという
ごく当たり前のこと。
その意識の違いを改めて感じた映画でもあった。
私ごときが天皇のなんたるかに対して語るのはおこがましいが
それでも、日本国民のために自らの命を差し出す姿には涙が止まらなかった。
今まで散々歴史などを学んでいながら、まったく身になっていなかったのは
おそらく歴史に「心」を見出さなかったからだと思った。
今にして、なぜ第ニ次世界大戦が起こったのかが知りたくなった。
何のために指揮をとり、原爆が投下されてもなお戦争を続けようとしたのか。
それを理解するためには、昭和よりももっともっと前の、日本人の起源から
知る必要がありそうな気がしている。